エコカラットプラスの全貌:価格から効果、施工実例、おすすめの場所まで徹底ガイド

                           

投稿日: 2023年9月20日 執筆者: LINK LABO

リクシル(LIXIL)が提供する「エコカラット(エコカラットプラス)」は、リフォームから新築まで多くの場面で採用されており、非常に人気があります。

今回は、エコカラットの特徴からリフォームにおける平米単価や、メリット・デメリットを詳しく見ていきます。

さらに、エコカラットの人気の種類(「ストーングレース」をはじめとする)や、その効果と評判についても総合的にご紹介します! 

エコカラットとは? 

リクシルが提供する「エコカラット」は、室内環境を健康で快適なものにする壁材として高い評価を受けています。このエコカラットは、「多孔質セラミックス」という特殊な素材で作られており、微細な気孔が無数に存在します。素材には粘土や鉱物など複数の原料を組み合わせ、伝統的な土壁や砂壁からインスピレーションを得て開発されました。 

エコカラットの最大の特長は、そのナノサイズの小さな孔(あな)が室内の湿気を吸収し、放出することで湿度を自然に調整する能力がある点です。さらに、料理の臭いやペットのにおい、さらには有害物質も吸収する力があり、私たちの生活環境に多大なメリットをもたらします。このような多機能性と高いデザイン性で、エコカラットはリフォームから新築まで幅広い用途で注目を集めています。 

エコカラットの仕組み 

エコカラットは、日本の伝統と最先端のナノテクノロジーが融合した壁材です。 

1. 伝統的な「土壁」からのインスピレーション 

日本の伝統的な建築技術である「土壁」や「砂壁」は、特に和室でよく見られます。これらの壁材は、日本の高温多湿な気候に適応しており、湿度が高い日には湿気を吸収し、乾燥している日には湿気を放出する能力があります。リクシルは、この日本の伝統的な土壁の機能を現代の技術で再現し、エコカラットを開発しました。エネルギーを使わずに湿度を調整することができるので、環境にも優しい製品です。 

2. ナノメートルレベルの先端技術 

エコカラットの特徴的な点は、ナノメートルサイズの微細な孔(あな)が無数に存在することです。これらの極小の孔は、室内の湿気やニオイを吸着し、湿度が低い時には逆に湿気を放出します。このようにして、エコカラットは空気を自然に洗浄し、快適な室内環境を作り出します。 

このナノメートルレベルの技術により、エコカラットは空気の質を高め、健康で快適な生活空間を提供しています。 

エコカラットとエコカラットプラスの違いと進化 

初代のエコカラットには、その性質から汚れが付きやすく落ちにくいというデメリットがありました。特に、客間や小さなお子様がいる家庭では、この特性が施工の障壁となっていました。 

この問題を解決するために登場したのが「エコカラットプラス」です。進化版では、壁に付着した水や汚れを弾く設計がされており、簡単な水拭きで清潔に保てるようになりました。さらに、エコカラットプラスは、孔(あな)の数を増やすことで、湿度の吸収・放出能力も向上しています。 

かつては、この二つの製品が異なる価格帯で販売されていましたが、2019年3月以降、エコカラットシリーズは全て「エコカラットプラス」に統一されました。驚くべきことに、価格は「旧・エコカラット」の値段に据え置かれています。これにより、現在市場に出ている「エコカラット=エコカラットプラス」は、ダイニング、トイレといった汚れが付きやすい場所にも自信を持っておすすめできる製品となっています。 

リクシルのエコカラットの効果と機能:4つの主要な特長を詳細解説 

エコカラットには、特に以下の4つの効果・機能があります。 

1. 湿度の調整

エコカラットは、特に日本の多湿な気候において、その湿度調整能力で大きな注目を集めています。この壁材は、梅雨時や室内干しの際に感じるジトジト感を軽減し、カビ臭さや湿気も和らげます。さらに、その吸放湿特性によって、乾燥した環境でも湿度を適切に保ち、快適な居住空間を作り出してくれます。 

リクシル自身が実施した研究によれば、エコカラットの吸放湿量は、珪藻土の5〜6倍、調湿壁紙の25倍以上という驚異的な数値が出ています。 

2. 脱臭機能

エコカラットは、その脱臭能力によっても高い評価を受けています。特に「4大悪臭」成分であるアンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタンを効果的に吸着します。エコカラットのナノメートルサイズの小さな孔がこれらの成分を吸着し、脱臭するのです。 

リクシルが行った試験によれば、エコカラットは多種多様な悪臭成分を低減する効果が確認されています(参照元)。 

ペットを飼っている家庭はもちろん、消毒臭や体臭が気になる病院や介護施設にもとてもおすすめできます。 

3. 有害物質の吸着・低減

エコカラットには、フローリングやビニールクロスの接着剤に含まれるトルエンやホルムアルデヒドといった有害物質を吸着・低減する効果もあります。 

リクシルが行った試験によると、エコカラットは高濃度のホルムアルデヒドガスとトルエンガスも低減させる能力が確認されています(参照元)。このような目に見えない汚染物質に対する高い吸着・低減能力により、エコカラットは屋内の空気質を改善し、健康被害からも守ってくれます。 

4. 水拭き掃除可能

エコカラットは、水拭きによる掃除が可能という点でも従来の調湿建材とは一線を画しています。 

汚れやほこりが気になった場合、濡らしたきれいな布で簡単に拭き取ることができます。水拭きだけでは落ちにくい汚れに対しては、メラミンスポンジや専用のお掃除用洗剤を使用することもおすすめです。 

エコカラットの価格と施工費用 

多くの種類が揃っているエコカラットの中でも、特に人気なのは「ストーングレース」、「グラナス ルドラ」、そして「グラナス ヴィスト」です。2023年春からは、これらの後継商品として「ルドラNX」と「ヴィストNX」も登場しています。 

エコカラットで人気の種類10選を見ていきましょう。 

ストーングレース 

– デザイン特徴: 砂石の流れの模様が豪華で落ち着いた印象を与えます。 

– カラー: グレー、ダークグレー、ベージュ、チャコール 

– おすすめ施工箇所: 玄関ホールやリビングで高級感を演出したい場合に最適です。

ヴァルスロック 

– デザイン特徴: スイスのヴァルス地方の石材をベースにしたデザイン。 

– カラー: ホワイト、グレー、アッシュブラウン 

– おすすめ施工箇所: リビング、書斎、客間、大きな玄関ホールなどに合います。 

ルドラNX 

– デザイン特徴: 部屋全体に重厚感を与えるデザイン。 

– カラー: グレー、ダークグレー、ホワイト 

– おすすめ施工箇所: リビングのアクセントやモダンなインテリアにも適しています。 

ヴィストNX 

– デザイン特徴: 柔らかく自然な石の風合い。 

– カラー: クリーム、ベージュ 

– おすすめ施工箇所: リビング、客間、寝室などでリラックスしたい場所に最適。 

ラフクォーツ 

– デザイン特徴: 天然石のクォーツサイトをモチーフ。 

– カラー: ライトグレー、ダークグレー、ベージュ 

– おすすめ施工箇所: トイレや廊下の腰壁がおすすめ。 

ビンテージオーク 

– デザイン特徴: 木目柄でナチュラルな温かみ。 

– カラー: アイボリー、ベージュ、グレイッシュブラウン、ブラウン 

– おすすめ施工箇所: リビング、書斎、仕事部屋など、居心地を良くしたい場所に。 

たけひご 

– デザイン特徴: 和モダンな空間にマッチする落ち着いた風合い。 

– カラー: ホワイト、ライトベージュ、グレー 

– おすすめ施工箇所: 和室や洋室、どちらにも適しています。 

ペトラスクエア

– デザイン特徴: ナチュラルな石面の凹凸と陰影。 

– カラー: ライトグレー、ライトベージュ 

– おすすめ施工箇所: ダイニング、玄関、寝室、客間など。 

ランド (土もの調) 

– デザイン特徴: 陶器のような素材感でナチュラルな雰囲気。 

– カラー: アイボリー、ベージュ 

– おすすめ施工箇所: 寝室、玄関、客間など、和風テイストにしたい場所。 

ストーンⅡ 

– デザイン特徴: 自然な石積み調で上質な空間。 

– カラー: アイボリー、ベージュ、グレー 

– おすすめ施工箇所: 寝室、書斎、トイレ、洗面所、玄関、廊下など。 

選び方に迷った場合は、リフォーム業者と予算や好みを共有し、一緒に最適な選択をしてみてはいかがでしょうか。 

エコカラット選びでデザインに迷ったら「デザインパッケージ」で解決! 

多くのデザインとカラーがあるエコカラット、その豊富なバリエーションが選びどころでもあります。しかし、どのエコカラットを選ぶべきか、またどのようにコーディネートすればいいのか悩むこともあるでしょう。 

そんなときにおすすめなのが「デザインパッケージ」です。このパッケージは、以下の3つのシリーズから選べます。 

  • カラーセレクトシリーズ: 色に焦点を当てたシリーズで、空間に合わせた色選びが可能です。 
  • デザインパターンシリーズ: 独特のデザインパターンが特徴で、個性的な空間作りに最適です。 
  • ミックスシリーズ: 複数のデザインやカラーを組み合わせたシリーズで、多様な空間に対応します。

これらのシリーズから好みのデザインを選べば、そのデザインに合わせたタイルや専用接着剤が含まれたパッケージが提供されます。好きなパッケージを選ぶだけで、おしゃれで機能的な空間を手軽に実現できるのです。このように、エコカラットの「デザインパッケージ」は、デザイン選びで迷った際の強力なサポートツールと言えるでしょう。 

小さいスペースには「デザインパネルキット」 

狭い場所にエコカラットを取り入れたい場合には、「デザインパネルキット」が非常に便利です。 

この「デザインパネルキット」には、以下の3つの種類があります。 

  • Art Brut (アール・ブリュット): 障がいを持つアーティストによる独自の作品が特徴です。 
  • Pattern (パターン): 様々な柄で構成されたデザインが楽しめます。 
  • Art&Photo (アート&フォト): イラストと写真を組み合わせた多彩な作品が揃っています。 

これらのキットを玄関やトイレなどの狭いスペースに設置することで、ただの壁がおしゃれなアクセントウォールに変わります。 

エコカラットのメリット 

ここでは、エコカラットの3つのメリットをご紹介します。 

1. 高いデザイン性 

エコカラットは、単なる調湿素材以上に高いデザイン性を持っています。タイルの組み合わせによって多彩な模様を作ることができ、絵画のような美しい壁面を演出することも可能です。

さらに、石や木の素材感も再現されているため、無地のタイルを並べただけでもその美しさが感じられます。 

2. 快適な空間作りが可能 

エコカラットは、その調湿性と脱臭効果によって、居住空間を快適に保ちます。

特に湿度が高い場所や、ペットのニオイが気になる環境でも、エコカラットの設置によって居心地の良い空間を作ることができます。 

3. お手入れが簡単 

エコカラットのメンテナンスは非常に手軽です。

日常的なお手入れは水拭きで十分であり、汚れがひどい場合は、家庭用洗剤をメラミンスポンジに含ませて拭き取ることができます。さらに、汚れが染みついてしまった際には、漂白剤の原液を綿棒で塗り、その後雑巾で拭き取ることで対処可能です。

 以上のように、エコカラットはデザイン性、快適性、そしてお手入れの簡単さという3つの大きなメリットを持っています。これらの特性により、エコカラットは多くの家庭や施設で愛用されています。 

エコカラットのデメリット 

ご紹介したメリットだけではなく、エコカラットにはいくつかデメリットも存在します。 

1. 壁紙より高価格 

エコカラットはその多機能性から、一般的な壁紙と比べて価格が高くなっています。特に、部屋全体にエコカラットを使用すると、予算がかさむ可能性が高いです。

広い面積に設置を考えている場合は、予算計画をしっかりと立てることが重要です。 

2. 衝撃に弱い 

エコカラットは物理的な衝撃に弱く、ひびや傷がつきやすいです。小さな傷ならば専用の「カラットコーク」で補修可能ですが、大きなダメージには対応が難しい場合もあります。

そのため、物が当たりやすい場所への設置は避けるようにして、大切に扱うことが必要です。 

3. 画びょうが使えない 

エコカラットの表面には画びょうを打つことができません。カレンダーや時計などを壁に掛けたい場合は、ピクチャーレールやエコカラット専用のモールを使用する必要があります。

この点も考慮して、インテリアの配置を計画すると良いでしょう。 

エコカラットを設置する際の注意点 

エコカラットを設置して後悔しないための主要な3つの注意点をご紹介します。 

1. 色のついた水分はすぐ拭き取る 

エコカラットは汚れにくい構造をしていますが、色のついた水分(例:コーヒー、醤油)は染み込む可能性があります。

そのため、こういった水分はすぐに拭き取るか、染みができてしまった場合は、白剤の原液を綿棒につけて軽くたたく方法が有効です。 

2. 白のエコカラットは汚れにくい部分に設置する 

白いエコカラットは美しい反面、汚れが目立ちやすいです。

特に子どもがよく触る場所には設置を避け、汚れにくい場所に優先して設置することをおすすめします。 

3. 表面の質感を確認する 

エコカラットにはさまざまな質感があります。窓際や通行量の多い場所に設置する際は、その表面が布製品に引っかからないか確認が必要です。

特にザラザラとした表面のエコカラットは、カーテンや洋服にダメージを与える可能性があります。 

まとめ 

エコカラットは、多機能性と高いデザイン性を持つ壁材です。価格はやや高めですが、その効果と美観性は高く評価されています。施工業者としっかりと打ち合わせを行い、予算とニーズに合った選択をすることで、より快適な居住空間を実現できるでしょう。 

以上がエコカラットに関する総合的なガイドです。この情報が、エコカラットを検討している方々の参考になれば幸いです。 

▶︎ LINK LABOのサービス詳細はこちら

▶︎ ご相談、お問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ

                               

カテゴリー: 天井/壁

                               

タグ: , , ,